J.フロント建装は、大丸・松坂屋・パルコなどを運営するJ.フロント リテイリングのグループ会社です。

「起資回生」端材に命を吹き込む2023、始動

昨年始まった、大阪芸術大学と当社とのアップサイクル・コンペティション「端材に命を吹き込む」。産学連携により、当社工場から排出される「端材」を「新しい何か」にするためのアイデアを募集するコンペティションです。2回目の開催となる本年は、当社のお取引先さまにもお声がけし、多様な端材を用意、学生さんの自由なアイデアを募集します。

大阪芸術大学は、大阪府南河内郡河南町に広大なキャンパスを有する大学です。その広さは、大学のホームページによると、甲子園約10個分!の広さだそうです。
2021年11月竣工の33号館は、「お城のような外観」で、創作意欲を刺激します。

6月23日(金)、10号館の教室において、コンペティションの説明会が開催されました。
10号館の入り口など、学内に掲示されている本年のコンペティションを告知するポスターも、在校生のデザインによるものです。
2年目を迎えた本年は、こうして開催に向けての準備から、学生に参画していただいています。

昼休みを活用しての説明会には、約30人の学生さんが参加くださいました。
昨年に続き連携いただく石津先生から、昨年の受賞作品の画像などと共に、このコンペティションのポイントをご説明いただきました。
先生からは、ポイントを説明しつつ、「端材」であることが伝わる作品の方が良いと思う、というさりげないアドバイスがありました。

コンペティション概要

ジャンル
アート・デザイン・クラフトなどの分野、ジャンルは不問
参加資格
大阪芸術大学に在籍される全ての学生が参加可能
応募は個人でも、グループでも可能
ただし、応募作品は1点
受賞
最優秀賞、アート賞(先進的な表現性)、デザイン賞(課題解決や意匠性)、クラフト賞(素材技術や実用性)※審査は、全てJ.フロント建装担当者による
期間
エントリー期間 6月24日(土)~7月28日(金)
作品搬入 11月17日(金)  
展示期間 11月21日(火) 
表彰式 日時:12月8日(金)12時30分~ 
会場:体育館2階回廊ギャラリー※お時間がある方は、ぜひ大学にてご覧ください。

続いて、石津先生の案内で、今回活用できる「端材」を確認に向かいました。
前回は、J.フロント建装が提供する端材のみでしたが、今回は、お取引先さまにもお声がけし、賛同いただいた企業からも材料をご提供いただいています。
昨年同様の木材、布地(家具に貼るようなもの)、金属(アルミの長い棒状のようなもの)、石材(親指サイズの大きさのものなど)などです。

材料は、自由に使用可能で、希望者には、工場への見学会も開催します。
参加したみなさんは、先生の説明を聞いた後、それぞれ気になる端材を手に取って、じっくり観察していました。

石津先生に今回のコンペティションの意義を伺いました。

「学生にとっては、社会勉強の一環ですが、プロの知識が吸収できる場となります。
作品を制作する際、まずは、デザインを考え、そのデザインに適した材料を選ぶというプロセスが一般的ですが、この「端材に命を吹き込む」コンペティションでは、まず、目の前に材料があって、その材料を活かすためにデザインを考える、というプロセスが逆転しているところが面白いと思っています。

審査もすべて、J.フロント建装にお任せしていますが、その意図は、「自由度がある分だけ、大いに悩んでほしい」からです。
授業で課題を課す場合には、評価するためにある程度の条件を提示しています。
専門教育では、きめ細かな指導が必要ですが、一方で、卒業して社会に出ると、自分で考えて行動できるようにならないといけないと思います。
制約がなく、自由に表現できる分、材料を前に大いに悩んで表現の幅を広げてほしいと思います。」

昨年と比べて、使用できる端材や不用材の種類が増えて、自由度も上がっています。
端材にどんな命が吹き込まれるのか、今秋の発表が楽しみです。

石津先生
サステナビリティ活動一覧